• 病理革命

No4:COVID-19とウイルスのこと

現在知られている中で最も小さな微生物がウイルスです。コロナウイルスの大きさは、120~160ナノメータ(nm)と言われています。1ナノメーター(nm)は1ミリ(mm)の100万分の1の長さです。なので「目に見えない戦い」と表現されるのです。ウイルスは微生物を超拡大して観察する電子顕微鏡でなければ見えません。研究者の方々が撮影された写真がメディアに掲載されていますが、丸い部分はタンパクの殻で、この外側に花びら状の突起があり、太陽のコロナを思わせる形態のためコロナウイルスと言われています。


#ウイルス #COVID19


*新聞に掲載された「新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)」です



通常の生物が増殖したり繁殖する際には、遺伝情報として核酸の中にDNAとRNAを持っています。ウイルスはどちらか一方しか持っていないため自力で増殖することができません。このため生きた細胞「宿主」(No2のブログで解説)に感染してその細胞の中でしか増殖できないのです。なので生存するためにヒトや動物に感染していきます。ウイルス本体はほとんど見ることができませんが、ウイルスが感染した細胞は特徴的な形態を示すことがあります。ヘルペスウイルス,ヒトパピローマウイルス,サイトメガロウイルスが感染した細胞の画像を掲載しました。


👆子宮頚部の細胞にヘルペスウイルスが感染した画像。細胞の核が10個以上になっている。通常は一つの細胞に一つの核があります。


👆子宮頚部の細胞にヒトパピローマウイルスが感染した場合、細胞核が大きくなり周りに明るく色の抜けた輪(ハローと言います)ができる(赤矢印)。正常細胞は細胞核も小さくおとなしい(黒矢印)。


👆サイトメガロウイルスが感染した細胞では、細胞核が大きな青紫色になり(真ん中のもの)、この周りに明るい部分ができる。青紫の大きい核が黒目で、周りが白目と思えば「フクロウの目」と言われる細胞変化が特徴です。

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