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  • 病理革命

病理で開業 Part1【固定観念を変えましょう】

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「病理外来」という言葉が時々話題になることがあります。病理診断をする医者(病理医)が、病理検査を受けた患者さんに直接診断を説明する「外来」という役割です。「病理外来」が始まって久しいのですが、総合病院や大学病院でも「病理外来」はほとんど機能していません。皆さんに知られてもいません。この理由は何なのでしょうか、それは国民皆保険制度による保険診療の中では、病理外来や病理診断部門がかなり遅くに後付けされた制度だからです。内視鏡検査や手術で組織を取る→病理診断料(金)が発生する、するとこの保険収入は身体の組織を採取した科(消化器内科や外科)にセットで収入とされる、という仕組みが確立されてしまっています。ましてや「病理診断料(金)」は病院・診療所では月に1回しか保険申請ができません。内視鏡検査で組織を取ったときに「病理診断料(金)」が申請されてしまいますので、病理診断結果を病理外来で説明をしようとしても保険点数が取れないのです。保険点数が取れない外来が盛んになりますか?盛んにはなりません。 そこで「病理外来」はセカンドオピニオンという自費診療で生きていくことになりました。何科であってもセカンドオピニオンは1回に数万円の自費診療になっています。病理診断=自費、という固定観念が病院にも患者側にも出来上がっています。保険で病理診断だけの外来に行けるの?と多くの人が疑問に思うのですが、これはできるのです!! なので病理診断科クリニックがあるのです。






病理標本(プレパラート)の大きさ(これは良性の皮膚腫瘍です)






皆様が内視鏡や手術で医者に取ってもらった「体の組織」は誰のものでしょうか。病院のものになってしまうのでしょうか、なりません、患者さんの体の組織・血液・唾液・尿などもすべて、ご本人の財産です。病院は「責任をもって保管する」という義務で預かっているだけです。ご自分の組織がプレパラートという標本になっても、それはご本人の意思で保管から出してもらい、一時的に借りる権利はあります。もちろん体の組織は個人情報ですから、病院が管理する責任もありますが、二度と自分のところに戻ってこないとか、あげてしまった、というふうには考えないで良いのです。「病理診断」をしっかり聞いてみたいと思う方は、「病理標本を貸してください」と先生に伺ってみてはいかがでしょうか。自費のセカンドオピニオンではなく、保険診療で病理診断を受けることができるのです。このことを多くの人に知っていただくことで、「より良い病理診断を国民の皆様へ届ける」という日本病理学会の目標・指針に近づくことができると私達は考えています。







内視鏡で採られた大腸の組織(ポリペクトミー):良性のポリープか悪性成分があるかを顕微鏡で診断します。










内視鏡で採られた胃の組織(生検):とても小さいですが病気を判断することができます。










分娩のときに摘出される胎盤で、赤ちゃんと繋がっている臍帯の組織



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